あおいちゃんの自由帳

Twitterとかブログに変なものをひたすら上げてる人

二次創作に関しての個人的見解

※以前COEIROINKの記事の末尾に長々と綴ったものを単独記事にしました(以下原文ママ

 

少々長くなりますが蛇足です。

1年ほど前に「ずん虐」というずんだもんが不幸・不憫な目、いわば「虐待」に遭うことを主軸とするジャンルが広まり界隈全体に不穏な空気が流れました。

私はたかだか一ネットユーザーでありこの件に関して一概にどうこう言えるような立場ではないと分かっていますが、合成音声界隈全体での問題だと思うので蛇足として私自身の意見を書いておきます。

まず、大半の合成音声や音声合成ソフトにおいて公序良俗に反する内容(要は暴力・性的内容など常識的に考えてダメだろって内容)、政治的内容などに用いることは禁止とされています。

ずんだもん・四国めたん・九州そら
利用規約より抜粋

VOICEVOXの利用規約より抜粋

ずんずんプロジェクト(東北ずん子・ずんだもんプロジェクト)さんは寛容な方で、キャラクター利用の手引きにて東北ずん子及びそのほかのキャラクターの利用について次のように示しています。

東北ずん子プロジェクト キャラクター利用の手引き 「非商用利用のQ&A」より抜粋

東北ずん子プロジェクト キャラクター利用の手引き 「イラスト利用のQ&A」より抜粋

ですが、いくら二次創作に寛容だと言っても他所のキャラクターと同様にイメージ悪化につながる内容や公序良俗に反する内容は禁じています。もともと東北地方の復興支援を目的として登場したキャラクターなので当たり前といえば当たり前ですよね。

東北ずん子プロジェクト キャラクター利用の手引き 「イラスト利用のQ&A」より抜粋

東北ずん子プロジェクト キャラクターイラスト利用のガイドライン より抜粋

利用規約で禁止されていることをするときはイメージダウンをしないよう一般の目に入らないようにするのが定石だと思うんですよね。事実、某Wikiの注意事項では「ここにあるものを外部に持ち出さない」ことを記載しており、できる限り一般の目に留まらないようにする(=キャラクターのイメージを悪くさせない)ことを念頭に置いています。

私自身としては性癖や嗜好は人それぞれなので肯定も否定もしませんが「キャラのイメージを悪くする」ことだけは絶対に避けてほしいと思っています。

ずん虐もそうですし、その前身と言っても過言ではない「ゆ虐(ゆっくり虐待)」もそうです。むしろ合成音声だけでなくアニメやゲームのキャラクターでも同じです。

例えば、ウマ娘は二次創作ガイドラインで「暴力的・グロテスクなもの、または性的描写を含むもの」を禁じています。

これらは馬主や関係者の方、競走馬を応援する方々が不快に思ったり、キャラクターやそのモチーフとなった競走馬のイメージが悪くなることで競馬関係の協力が得られなくなる(=突然に配信停止やサービス終了をする)可能性があるからです。

しかしながらウマ娘はR-18絵が多いのも事実です。

ウマ娘プリティーダービー 二次創作ガイドライン

「ゆ虐」で用いられた「ゆっくり」の原作である東方Projectも二次創作ガイドラインで「東方Projectのイメージを損なう内容」や「過剰な性的表現」を禁止しています。

東方Projectの二次創作ガイドライン より抜粋

他は理由もさまざまなのでpixiv百科事典の「二次創作に厳しい作品一覧」などを見た方が早いです。

dic.pixiv.net

理由はともあれ、禁止している多くの作品に共通するのは「ファン活動を否定するわけではなく、安心してファン活動を行ってもらうため」や「作品やキャラクターのイメージを悪くさせないため」であるという点。

基本的には運営が禁止していることはやるべきではないのかもしれませんが、性癖や嗜好は千差万別です。グロやエロやその他閲覧注意なことを求める人だっています。

問題はそれが一般の目に入りイメージが悪化することにあります。企業や団体が危惧しているのはこれによるイメージ悪化です。

だからこそ二次創作をする我々は、禁止事項にあたるコンテンツは

  • 閲覧できる場所や人間を制限する
  • コンテンツを持ち出さない(むやみやたらに共有しない)
  • 検索やおすすめに引っかかりにくくする
  • 概要欄などにゾーニング(注意書き)を設ける

などが必要だと思うのです。まぁ作らない・公開しないのが一番平和ですけどね。

そして 作る側が必要なのはもちろん見る側だって節度を守った対応が必要です。

早い話「見たくなければ見なければいい」なのですが、それができない場合は 人によっては批判コメントやアンチになり、それが発端となって炎上・イメージの悪化につながることもあります。

多くの作品は(同人活動に支えられているのも事実であるため)二次創作やその中でのR-18描写をある程度は黙認している状態ですが 行き過ぎた内容は前述のように規制せざるを得ません。

上海アリス幻樂団様の場合の著作権の基本概念」から基本的な解釈を引用させていただくと、

  1. 二次創作物を「製作者個人」でのみ楽しむ場合(配布&公開を行わない場合)はどんな二次創作をしようと自由。
  2. 製作した二次創作物を「配布&公開」する場合は有料・無料を問わず、元になる一次製作物の製作者の許可が必要。
  3. 「個人で楽しむ限り」においては本来の目的外での二次使用も問題無い。ただし、それによって何か不利益をこうむった場合は全て自己責任となる。(もっとも、製作者の用意した「本来の使用方法」ではないので、二次使用はどちらにしてもお勧めは出来ない。)
  4. 二次使用したものを「配布&公開」する場合は、有料・無料を問わず、元になる一次製作物の製作者の許可が必要。

という前提はどんな作品(アニメ、ゲーム、合成音声やそのキャラクターなど)にも共通です。

そして、よく利用規約に書かれている「公序良俗に反する内容」=「常識的に考えてダメだろって内容」に当たらない「常識的な範囲」での利用を大まかに説明してくださっています。

・「常識的な範囲」という言葉が出てくる事があるかもしれませんが、

 それを一概に定義することは出来ないでしょう。

 ただ、あえて「大まかな概念」を言うならば、以下の様になります。

  ・悪意が無い事

  ・他人に迷惑をかけない事

 結局の所、これををきちんと守れば、そうトラブルは起こらないでしょう。

(中略)

「自分が基準」では無く「原作者が基準」と言う気持ちと原作者への敬意の念を忘れない事が重要。

そうすれば、そうそう問題は起きることはないでないでしょう。

これにおいての『他人に迷惑をかけないこと』こそがカギなのです。

至って当たり前のことですが二次創作の前には原作が必要であり、原作がなければ二次創作も生まれません。二次創作が原因で悪い方向に原作に影響が出てしまったり二次創作ができなくなってしまったりすることを避けなくてはなりません。

エロ・グロ・虐待を作るなというわけではなく、そういった二次創作を作る際は他との線引きをするなど、作品やキャラクターに対して迷惑が掛からないことを最優先に考えなくてはならないのです。

長くなりましたが以上が蛇足です。

まぁ、R-18の二次創作を作るなら原作に迷惑かけないのが最重要だよ~ってのだけでも頭の片隅にでも留めてもらえたらありがたいです。